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クロストークバイヤー対談

プライベートブランド商品の一つである「ビオラル」。2020年12月にはプライベートブランドのみならず、オーガニック商品を中心に提供する店舗業態「BIO-RAL(ビオラル)」首都圏1号店をオープン。立ち上げ時からバイヤーとして、ブライベートブランドである「ビオラル」の惣菜開発を担当してきた2人に商品づくりにかける想いや、ライフらしさが光る開発プロセスについて聞きました。

  • 中島 敬一

    中島 敬一

    Nakajima Keiichi

    1997年入社。惣菜部門の担当として配属され、その後惣菜部門のチーフ、2016年から惣菜課のチーフバイヤーを務める。2020年から「ビオラル」の惣菜開発担当として現職に就く。

  • 木匠 佑子

    木匠 佑子

    Mokusho Yuko

    2004年入社。インストアベーカリー部門の担当として配属されチーフを経験、2013年からはトレーナーとして首都圏インストアベーカリーの教育研修を担う。その後インストアベーカリーのバイヤーを経て、2020年から「ビオラル」の惣菜開発担当として現職に就く。

ライフらしさ

業界に先駆け、
新たな価値を生み出す
「攻め」の姿勢

中島

私たちがバイヤーを務める「ビオラル」は、”自然環境や健康に配慮した体にやさしい商品”をコンセプトにプライベートブランド商品として開発を行っています。その「ビオラル」がプライベートブランド商品だけでなく店舗の「BIO-RAL」として首都圏1号店を出店すると聞いたときは、会社としての「攻め」の姿勢を感じました。

木匠

他社の真似をするのではなく、むしろ先駆けて挑戦していく行動力にライフらしさを感じますね。お客さまのニーズがコロナ禍の健康志向とちょうどマッチした部分もありますが、近畿圏ではすでに「BIO-RAL」1号店を出店しているのもあり、以前から会社として投資している分野だという印象がありました。

中島

自分たちで良いと思うものを考え、商品化していく。既存の豊富なプライベートブランドにも言えますが、新たな価値を生み出そうとする土壌がライフにはありますね。

木匠

私はバイヤーになる以前は店舗でインストアベーカリー部門を長く担当していました。現場では本社のバイヤーから届いた工程表に沿って製造していくのですが、開発までにどのような苦労があったのか、その背景までは知りませんでした。実際に自分がバイヤーとして商品を開発する立場になり、想像以上の難しさを感じています。

中島

惣菜のバイヤー経験が長い私にとっても、「ビオラル」の商品開発はこれまでとは全く異なる印象です。有機栽培や無添加、化学調味料不使用といったポイントを意識しながら、厳しい基準で素材を仕入れなければなりません。メーカーなどのお取引先さまも一から開拓する必要があるなど、大変ではありますが新鮮な気持ちで取り組んでいます。

木匠

調味料のお塩ひとつを取っても、産地や製法が異なるさまざまな種類を吟味し、「ビオラル」として自信を持って使えるものを追求します。苦労の末、商品が完成して店頭に並んだときには、自分の子どもを送り出すような、非常に感慨深いものがありますね。

仕事をする上で大切にしていること

何がやりたいか、自分の軸を常に明確にする

木匠

「ビオラル」の商品開発を担当するようになったことで、インストアベーカリーのバイヤーをしていた頃よりも扱える素材や開発できる商品が一気に増え、世界が広がったと感じています。選択の可能性が多すぎるあまり、正直なところ、最初は「何をつくればいいんだろう」と戸惑う部分もありました。

中島

選択肢が多いからこそ、自分の中で「何がやりたいか」を明確に持っておく必要がありますね。私は、商品開発では「自分がワクワクするようなものをつくろう」と考えています。他社で売っているのと同じような商品をつくっても、つまらないと感じてしまうんです。リサーチがてら、プライベートで個人経営の飲食店を開拓し、自分が衝撃を受けた料理があれば、その味を再現したりします。

木匠

中島さんは発想が料理人みたいなんです。「これを加えるとおいしくなる」など、調味料の合わせ方はもちろん、商品コンセプトの設計や使う食材の選び方についても学ぶところが多いですね。味や栄養バランス、見た目のことまできちんと計算されていて、つくるものが一歩先を行っていると感じます。

中島

フードコーディネーターや料理研究家の先生方にアドバイスをいただき、試行錯誤しながらだけどね。「BIO-RAL」の店舗ではこれまでのライフのお店にはなかった対面販売方式の「サラダ&おかず」コーナーで量り売りに挑戦していますが、最初のうちは先生に「昭和の盛り付け」と言われていました(笑)。

木匠

どんなに味や素材の工夫をしても、見た目がよくなければ食べていただけませんから、「目を引く」ことは重要ですよね。「ビオラル」の商品開発を担当するようになって以降、デパ地下に行くと、どの食材がどんな割合で使われているか、彩りやカットのサイズ、原価などを考えるようになりました。デパ地下の量り売りは決して安くはありません。それでも売れるのは、華やかさや幸福感といった付加価値を提供できているからだと思いますし、「ビオラル」もそこを目指したいですね。

ライフの強み

自社工場があるから、クオリティや独自性にこだわれる

中島

スーパーにとって、惣菜は最も他社との差別化が図れる部門です。その上で、惣菜を製造する自社工場を持っていることは、ライフならではの強みだと実感しています。他社に外注することも可能ですが、設備などの都合によりどうしても調理工程に制約が出てきてしまいます。自社工場(プロセスセンター)であれば、独自の製法にこだわって、店頭でつくるのと変わらないクオリティやオリジナリティを追求できますし、価格を抑えることができます。

木匠

ひとことで「惣菜」と言っても、お米や野菜、肉、魚など使える食材が多く、調理法についても揚げる・焼く・煮るなどの選択肢があり、その掛け合わせによって無限のメニューをつくれます。そうした可能性を引き出すためにも、自社工場があることは大きな強みですね。

中島

自由にアイデアが出せて、それを実現するための環境も整っている。失敗を恐れずチャレンジできるライフの環境は、とても恵まれていると感じます。

木匠

そうした環境にいるからこそ、やはり「何がやりたいか」の部分を自分の中にしっかりと持っておくことが大事ですね。サポートしてくださるお取引先さまも多く、そうした協力が得られるからこそ、常にアイデアややりたいこと、自分の意志を持つことが大事だと思います。

今とこれから

「なぜなら」を補強していく

中島

まずは首都圏1号店としてオープンした店舗の「BIO-RAL」をライフの中で確立していきたいです。2号店、3号店とお店を増やしていくためには、店舗周辺のお客さまが求める商品が何かを見極めながら私たちが魅力ある「ビオラル」の商品を提供できるかが重要です。簡単なことではありませんが、楽しみながら、より魅力的な商品を開発していきたいと思います。

木匠

私は「ビオラル」のバイヤーになったことで、ライフには新しいことに挑戦できる環境があることを改めて実感しました。しかし自分がやりたいことを実現するためには、周囲を説得し納得してもらう必要があります。「この商品を開発したい」という想いを伝えるためにも、「なぜなら」にあたる目的や効果といった裏付けデータ等をそろえるなど、自信をもってプレゼンができるようになりたいですね。

中島

やはり世代が違えば、感性も趣向も違いますからね。「これをつくりたい」という強い想いは自分の中に持ちながらも、それが本当に売れるのかさまざまな人の意見やデータを検証する必要があります。各部署からマーケティングに必要な情報を共有してもらうほか、実際に自身で食べに行くこともあります。

木匠

そうですね。トレンドに関する情報であれば、雑誌やインターネットなども参考にしながら、「この味をお客さまに届けたい」という根拠になる部分を固めていくことが大事です。そうやって自分の引き出しを地道に増やしながら、より多くのお客さまに喜んでいただける商品づくりを追求していきたいと思います。

取材当時(2021年4月)、首都圏では『ビオラル丸井吉祥寺店』、近畿圏では『ビオラル靭店』を展開しています。

ライフの魅力について

  • 中島 敬一

    バイヤーとして、新しい商品やアイデアを生み出すために、必要に応じて国内外へ視察に行くことがあります。海からあがったばかりの牡蠣を試食させてもらったり、海外の工場で現地の方とやりとりをしながら品質管理に関して打ち合わせをしたりもしました。そうした広い世界が見られるのも、調達力があるライフだからだと実感しています。

  • 木匠 佑子

    私が惣菜部門未経験で「ビオラル」といプライベートブランド商品の開発に挑戦させてもらえたように、ライフにはチャレンジできる環境があることです。やりたいことがあるのであれば、しっかりとその声に耳を傾けてくれる会社ですし、結果が出せたときにちゃんと評価してもらえていると感じます。常に新しいことに挑戦したいという気持ちがある方なら、やりがいをもって働ける環境だと思います。